【急募】「アキレス腱断保存歩行療法用」の装具開発をお手伝い頂ける方を募集しています

アキレス腱断裂を手術しないで固定直後から杖なしで歩行ができ約4週間の固定期間で治す治療『アキレス腱断保存歩行療法』用の装具開発のお手伝いをして頂ける方を探しております。

義肢装具療法士様
義肢装具会社様
パラ競技装具開発者様
プラスチック制作会社様
スキー靴製作会社様
インダストリアルデザイナー様
プロダクトデザイナー様
健康機器医療器製作会社様
柔道整復師養成施設、大学様
どなたでもご協力いただける方

いままでの取り組み・成果

私は長野県飯田市でいいだ整骨院の院長をしております原幸夫と申します。この度お手紙を差し上げましたのは、「アキレス腱断裂保存歩行療法(吉沢式)」の歩行用固定装具の開発・製作していただける方、ご協力いただける方を探しています。

本法は柔道整復師(接骨院・整骨院の国家医療資格です)の創始した治療法この治療法は長野県阿南町の吉沢整骨院長吉沢勝喜先生(吉澤整骨院:長野県下伊那郡阿南町)が創始され40年に亘って磨かれてきた治療法です。世界で初の固定直後から杖なしで歩行をして、固定期間は最短4週間の短期間の画期的で独創的な治療法です。

既存の歩行療法(観血・保存問わず)では尖足位(足関節強底屈位―以前ほど強い尖足位ではなくなってはきましたが)にしないとアキレス腱の断端が近づかないと考えられているため、ご存じのように固定肢位は足関節強底屈位(尖足位)です。そのため杖を使って患肢に浮かせ、ある期間経過後にウェッジを入れたハイヒールで荷重を開始する方法が行われています。本法は足関節自然下垂位(軽度底屈位)で固定し、足先を外向き(股関節外旋位)にして、左右の足を少し開き気味に(休めの肢位)して、固定直後から足踵部に全荷重して杖無しで歩行する治療法です。

私は本法の創始者の吉沢勝喜先生のご指導を受け、これまで300例以上の症例を持っております(この中に日本人ですがアメリカ、香港、ベトナム、カナダから来院されている方もいます)。また、再断裂例(私は完全癒合前断裂と言っています。アキレス断裂は断裂から3か月たてば完全癒合し断裂することはありませんので、「再断裂」というのは断裂後3か月未満の完全癒合前の断裂です)もあります。再断裂の治療は現在ではほとんどが観血療法が選択されていますが、本法で問題なく治っています。再断裂例の中には当院のもの以外に、他院の手術後・保存療法のものあります。当院の症例で再々断裂も1例あります。これらはすべて問題なく治癒しております。

手術困難症例、過敏性大腸症候群でステロイドを服用されていて軽度な負荷でアキレス腱断裂し手術不可能だった例も治療しました。受傷から長期間放置された症例も数例あり、最長5週間放置してあった症例もあります。1週間程度の放置例は全く問題なく固定期間を5週程度で良好に経過します。長期間放置例は癒合状態を見て固定期間を延長しています。

「保存歩行療法」はコペルニクス的転回

アキレス腱断裂の治療は可能な限り断端を近づけなければと考えられていて(手術療法においては断端をしっかりと寄せて強固に縫合をしている例があるようですが、それが治癒後にアキレス腱が硬くなる原因になっている可能性があります)、足関節強屈位の尖足位での固定が標準とされています。以前はMPから大腿部に及ぶ固定が行われておりましたが、近年では膝関節を固定しなくても、腱の癒合に問題がないとされ、現在は大腿部に及ぶ固定は行われなくなっています。(まれに行われているのを見ますが)

最大底屈位の固定は関節拘縮や機能の低下起こしやすいですし、下肢への荷重が行えないという大きな問題があります。 断端の間隙は、従来の保存療法で最大底屈位での固定でも完全に近づくわけではないと考えます。下腿三頭筋側の断端は断裂直後の筋緊張が緩解すれば下方に下がってくるかもしれませんが、踵骨側の断端は近づかないわけで断端の間隙は残っているわけです。また、最大底屈位で固定しても、軽度底屈位で固定しても断端の間隙の差はそれほど無いのではと考えていますが、今までの症例で、たとえ間隙が大きくても、断端が離れていても問題なく癒合(逆に速やかに癒合)し、機能不全は起こりません。腱の癒合再生時に元の長さになるようでち治癒機転が働いていると推察しています。

アキレス腱の癒合の悪さやリハビリに長期間かかる原因は、これまで行われてきた、固定して足を浮かせていたことによる、循環障害や筋・関節・神経(最近では脳の萎縮も指摘されています)などの機能低下であり、本来アキレス腱断裂は癒合しやすく、運動機能の回復も早いケガなのです。従来の治療法こそが、アキレス腱断裂の回復を遅らせていて、アキレス腱断裂は治りが悪いことになってしまっているのです。

本法の固定をしていていると、整形外科の先生から「そんなことしていると癒合しないし、癒合しても延長してしまう」と患者さんが言われることがありますが、コペルニクスが「地動説」で異端審問にかけられても「それでも地球は回っている」と言ったように「それでも吉沢式の方が早く良く治る」と私は言っています。この治療法はアキレス腱断裂のパラダイムシフトなのです。

この革命的治療法を普及させたいと願っています。日本でも以前から保存療法が観血療法に比べても遜色ないという整形外科での論文が出ていて、増えてもきています。US-NEWSで、アメリカでNo.1の病院に選ばれたメイヨ―クリニックのホープページにも保存と観血の治療の差はないとの記載があります。

今後アキレス腱断裂の治療法は保存療法が主流になってくるでしょう。しかし、既存のギプスを巻いておくだけの治療法は多くの問題がありますので、それらの問題を解決する本法を普及させたのです。

「保存歩行療法」の利点

観血療法のリスク(術中のリスクおよび癒合後の瘢痕、アキレス腱の拘縮、皮膚の癒着など)はもちろんありません。 本法の固定は、単に足関節の動きを止めるだけの固定ではなく、むくみを予防する配慮した固定であり、歩行し易くなるように考えられた固定です。プライトンをたった2枚使って薄く、前後をサンドウィッチ状に固定をして、包帯を巻いた上に伸縮包帯を巻き適度の圧迫を行い固定のゆるみを防止します。そのために適度な弾力があり歩行がしやすく、軽度の圧迫がむくみ、循環障害の予防をして(適度の圧迫がけが血流の速度を上げるという文献があります)、アキレス腱断裂を速やかに癒合させ、固定後の障害の予防を図る治療法なのです(これは既存のギプスを巻くだけの保存療法や既存の歩行療法にもない点です)。

吉沢先生はヒールを用いた歩行と本法の股関節外旋位での踵荷重歩行を筋電図で比較する研究をされていて、歩行時の下腿三頭筋は既存のヒール装用の方法では筋収縮が認められ、本法では認められないことを示されましたし、本法での腱の癒合状態の3DCT画像を発表されています。

固定直後から患肢に全荷重でき、松葉杖をつく必要もありませんので、日常生活が妨げられることも少ないこと、患肢に荷重するため既存の治療法での無負荷による機能低下が少なく、循環障害が起きにくいため最短4週で固定除去ができるなどなどのメリットがたくさんあるのです。松葉杖を使う困難さは私も経験しております、4年前パラグライダーのランディングで下腿両骨の螺旋骨折をしました。治療は保存療法(私の仕事ですので)、固定はプラインでした。松葉杖歩行、2日間中で3回転倒し、すぐに車椅子に替えました。私には松葉杖は無理でした。既存の治療中に本法を希望され来院された女性の中には、固定後に歩き始めて歓喜の声を挙げられる方が多いのです。

松葉杖での苦労や室内での四つん這いでの膝や手首の痛みからの解放された喜びなのです。男性でも松葉杖は苦労されている様で、過去にアキレス腱断裂を経験された方もあの苦労をまたするのは嫌と今回は本法を希望されて来院される方が多いです。本法では固定中たくさん歩いて頂くようお願します。外回りの営業職の方などや、もともとウォーキングをされていて固定中もよく歩いていただいた方は治りがいいのです。主婦専業、事務職で歩行が少ない方の中には経過が悪い方がいます。これはむくみの悪化が大きく関係していると考えています。

また、アキレス腱部を元通りに近い状態に再生癒合するように、綿花綿子で内外側から挟んで整えるのできれいな形に癒合します。
適度の圧迫は腱の再生時に腱の繊維が整うとの報告もあるようです。

本法用の固定装具を開発する必要性

本法を日本だけにとどまらず、世界のアキレス腱断裂治療のスタンダードとして普及していきたいと考えています。しかし、普及がなかなか進まない問題が4つあると私は考えています。  

1つ目は本法でアキレス腱断裂の治療を行っている柔道整復師(以下柔整師)が全国で20人程度で少ないことです。私の力不足でもありますが、柔整師の教育機関(大学、短大、専門学校)でのキャリキュラムにもなく、この治療法の柔整師向けセミナーもまだ行っていません。教育機関の講師もこの技術を行う方はいない現状(知っている方も少ないでしょう)です。この治療法を日本中に広げるために、公益社団法人日本柔道整復師会の会長工藤哲男先生にお願いして、今年度から柔整師に本法の教育を行う計画がやっと始まろうとしている段階です。
 
2つ目は柔道整復師が開発した技術であるため、整形外科の分野になかなか広がらないという点です。整形外科の分野へ発信するためには整形外科医のご協力を得て行わなければならず、それがネックになっています。

3つ目は固定方法が煩雑であること。包帯の固定強度やアキレス腱をきれいに元通りに癒合するように圧迫する綿花の硬さなどや、実際にやってみないと判らないことが多いことと、実際に指導を受けながら治療を行わないと、トラブルが起きた時の対処やちゃんと癒合するのか不安であることなどです。

これらの問題の中で一番普及を阻害しているのが固定方法の問題と考えています。簡便に固定でき、固定中の問題が生じてもすぐに外して対処できる。そんな固定装具があれば普及は大きく進むと考えています。

4つ目はメディアの力です。なかなかメディアにこの治療法を取り上げていただけないことです。有名なタレントさんやスポーツ選手、企業のトップのアキレス腱断裂のニュースを聞くと、本法で治せば早く治るのにと思うのと同時にこのような人を一人でも治せばメディアに載るのにと思ったりしています。メディアへの露出は本法の普及に必要なことだと考えています。固定装具の完成はメディアへの露出の必須のアイテムなのです。メディアに詳しい方によればは本法の利点を理解していただいたが、装具という形ができていないとメディアには乗せにくいということでした。

その点からも「装具」の完成は普及の大きな武器となります。

本法用の装具の機能

従来のアキレス腱断裂用装具とは発想のことなる装具を作りたいと考えています。アキレス腱断裂用AFOのようなものとは異なり、本法の装具は装具の装用直後から全足底部を地面に着け踵に全体重を乗せて、歩きやすく(軽く、軽度の弾力がある)、むくみ予防のための適度な圧迫ができ、着脱が簡単にでき、アキレス腱を適度に左右から圧迫しきれいな再生癒合を促進をする装具です。そして美しく、デザイン性に優れ装用したくなる装具です。

このような装具ができれば本法を世界に普及しやすくなると考えます。アメリカではアキレス腱断裂の治療費は200万円以上だそうです。この装具を使って治療をすれば外来で簡単に固定でき、はるかに安価に治療することが可能になります。世界を制するにはまずアメリカを制するのが良いと考えます。

日本で、この装具の普及を行うために、まず柔整師の先生方に使用法のセミナーを受講していただき、普及し、臨床に使っていただく中でご意見などいただいて改良し、その後アメリカでの普及ができればと夢想をしております。なにとぞ、アキレス腱断裂保存歩行療法の装具開発にお力をいただきたくお願い申し上げます。

連絡先

原 幸夫(はら ゆきお)
〒395-0151 長野県飯田市北方1270-4
いいだ整骨院Tel. 0265-25-1008 Fax.0265-25-2308
e-mail address: hyuki@mis.janis.or.jp

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